特小トランシーバーで遊んでみる。

格安で売っていた中国メーカーの特小トランシーバーは思ったより飛んだが、国内メーカーのちゃんとしたものがどのくらい使えるのか。

アイコムの特小機IC-4350L(新品)、IC-4088D(中古)を買ってきた。

前に中国メーカー品で試したときは市街地の2F窓際~地上手持ちで400mてところだった。

前回と同じように2F窓際対地上徒歩の構成にする。IC-4088Dを中継モードにして2F窓際に配置、IC-4350Lを持って周辺をうろつきカーチャンクしてみる。持ち方によらず安定して使えるのは600m以内、場所を探して使えるのは1km。堤防沿いは1.5km以上離れても安定してつながる。

以前の考察では国内品に対して短縮アンテナの中国製は7割くらいだと考えていたが、非短縮の1/4λアンテナ搭載機はやっぱり安定して送受信できる。

シゴトのデンパを遊びに使うフリラーの間でアイコム機はアルインコ機よりも評判は良くないが、実際に使ってみると送受信についてはそこまで問題無いんじゃないかな。感度は仕様上アルインコ「-14dBμ」に対してアイコム機は「-13dBμ以下」で1dB以下しか変わらない。Sメータとかは無いから、そこらへんはアルインコ機のがフリラー向けかも。感度のほかにアイコム機はスキャン機能とスケルチオフ機能など細かいところが機種ごとに異なるのもフリラー要注意。

・現行機種の電池3本タイプ(IC-4110/4110L、IC-4188D)のスケルチオフ
任意にオンオフできない。電源を切って設定モードに入る必要があるうえに、一度スケルチオフにすると電源を切るまで戻せない。

・スケルチオフの操作(電池1本タイプ)
IC-4350/4350L→機能ボタンを押すたびにスケルチオフ・オン切替。(オルタネート動作)
それ以外→モニタボタンを押している間、スケルチオフ。(モーメンタリ動作)
※旧機種のIC-4008Wは操作ラグありのオルタネート動作。

・IC-4300/4300Lのチャンネルスキャン
使用中/空きチャンネルのスキャン機能が無い。


・電池1本タイプ
外部電源使用不可。

・受信方式
IC-4400/4400L、IC-4310/4310L→ダイレクトコンバージョン。使用時間がIC-4300/4350が単三1本で33時間駆動に対して、IC-4400/4310は24時間。
それ以外→ダブルスーパーヘテロダイン。4300/4350は1st IF=21.7MHz、2nd IF=450KHz。

民生用ラジオはSDR化が進んで久しいが、業務用の無線機もダイレクトコンバージョン・SDR方式に置き換わっていくのだろう。

近距離の連絡用に使うなら問題ないとはいえ、フリラーのように限界を求める場合、現状のダイレクトコンバージョン機は感度が一段劣るという見解が多い気がする。最新のDC機IC-4400/4310と前機種のダブルスーパー機IC-4300/4350の比較ならまだ在庫が豊富なIC-4350がアイコム機では現時点でベストバイということにる。

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