RF-B11のスケール

松下最後の短波ラジオ、RF-B11。よく聞こえるし、軽いし、電池長持ちで使いやすい。アナログ機ならではの軽快さはあるが、アナログ機ゆえの弱点もある。特に周波数表示のスケールが意味不明。

RFB11Panel

メーターバンド表記とか、NSBとかいうあたり昔のBCLラジオの雰囲気がなんとなく残ってて楽しいが、周波数表示はよくわからない。

例えば25mバンドの中ほどにある11.70の帯は11650~11733kHzで中央は11692kHz、11.80の帯は11760~11870kHzの範囲で中央が11805kHz。数字が書いてあるあたりが概ねその周波数だろうということは分かるが、そこに書かれた帯が何を意味するのかよくわからない。そもそも数字が書かれているところも5~20kHzくらいずれていてよくわからないし。

一番右に書かれているリニアスケールごとに受信周波数を書き出してみた。ディップメータの発振器が350kHz以下にできないのでLWは他の受信機でRF-B11の局発の信号を受信してその周波数を確認する方法で値を採った。(Frcv=Fvfo-455kHz)

RFB11Scale1

それをもとにリニアスケール1目盛りのスパン(kHz)を見てみると次の通り。

RFB11Scale2

SW部分のみをなんとなくグラフにしてみた。

RFB11Scale3

1目盛りが低い周波数側では20kHz(短波放送では4ステップ)なのに、高い側ではバンドごとに異なって60~160kHz(12~32ステップ)以上に過密になっていく。周波数直線バリコンを使ってないから仕方ないとはいえ、これでは周波数表示の目盛りを見てもどこを受信しているのかよく分からなくなって当然。ダイヤルを正面から親指で一回なぞると1目盛り動くのだけど、周波数の高い側では結構シビアなことになる。

確認しててもう一つ気づいたのは、SW各バンドとも低い側の周波数、特にバンドエッジ付近は特に1目盛りあたりの周波数が小さいにも関わらず分離が悪くなっていて受信するには不適だと分かった。だから低い周波数側には目盛りが記載されておらずバンド外扱いになっている。なかなかよく考えてあるわ。

アナログ機はバンド全体の雰囲気をざっと確認するのには適しているけれど、ピンポイントで局を狙うのにはPLL式には敵わないとよく分かった。

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アマチュア無線局の廃止届は5分で完了

昨日この秋に捨てたものをメモしたが、その中のアマチュア無線局の廃止についての記録。

免許状申請時に作った総務省の電波利用 電子申請・届出システムLiteのアカウントあるので廃止届も同システムを使ってみる。いつもながら最後にアカウントを入れるという変則UIが気色悪いがWindows 10 の Edgeブラウザでも問題なく完了できた。

入口サイトに申請内容ごとに分かれたリンクがあるのでその中の「廃止届」をクリック。新しいウィンドウが開くので、新規入力で手もとにある免許状の内容を参考にして穴を埋めていく。内容確認後、アカウントを入れるとシステムに送信される。これが表示される。

これが表示されて、数分後メールが届く。

haishi

終わり。

届出なので出した時点で手続きは完了。これ以降コールサインは無効となる。電波利用料は前納しているから、おそらく何日かしたら還付の手続きが送られてくるんではないかと思われる。

4アマ試験でも「総務大臣は、免許人が正当な理由がないのに、無線局の運用を引き続き六箇月以上休止したときに、その免許を取り消すことができる」と出てくる基本的なこと。

使いもしない無線局はさっさと廃止してしまおう。

 

安物のWLAN/WWANアンテナを分解してみた。

安物のWLAN、WWANアンテナを無駄に買ってしまった。miniPCIeのWiFiアダプタに接続するSMA変換ケーブルが欲しくて、ケーブルとアンテナのセットを買ったら、機器コネクタ側が合わなくてIPEX4というものだった。WiFiアダプタ側はU.FLで互換性は無い。ちなみにIPEXはI-PEXという会社の製品の仕様。

miniPCI、miniPCIeカードのコネクタはU.FLが多く、M.2カードのコネクタは少し小さいIPEX・MHFが多いんだそうで、以前はU.FLしか出回ってなかったが今は機器側コネクタをよく確認する必要がある。またアンテナ側コネクタもWLAN(WiFi/Bluetooth)はアンテナ側コンタクトがオスのSMA(スタンダードSMA)、WWAN(LTE/WiMAX)はアンテナ側コンタクトがメスのR-SMA(リバースタイプSMA)が多いらしい。でも逆パターンもあるし、明確には使い分けられてないっぽい。

今回買ったのは機器側がIPEX4、アンテナ側がスタンダードSMAだからM.2用WiFiアダプタに使う今どき仕様。本当はU.FL-SMAが欲しかったが、この仕様はすでに時代遅れになっている。で、代わりのU.FL対応の基板型アンテナを買ったから、アンテナそのものも要らなくなった。

650円だったし、捨てても惜しくないからさっそく分解してみることに。接着もされてないのでエレメント部のカバーを力任せに引っ張れば簡単に抜けた。

2-5ant.JPG

以前の短いスリーブアンテナ式のものと違って、多段ホイップ?になっていた。エレメントの長さは下段4.5cm、上段6cm弱、全長12cm。。ラジアルは二股になっていて3cm弱。最低の共振周波数は下段1.6GHz、上段1.2GHz、全長で0.62GHz。基本周波数ではなく、WLAN/WWAN帯域で考えると3.2GHz、2.4GHz、5GHz、6.4GHzあたりでも共振はするだろうが、いいかげんに作られてる感がハンパ無い。まあWiFiアンテナなんて、これでも十分なんだろう。

これだったらコネクタもハンディ機と同じスタンダードSMAだし、エレメントを付け替えてUHF受信専用アンテナに組み替えてあげるほうが良い気がした。

 

 

FM受信用アンテナを作った。

何かに使うか捨てるかどうか迷っていた部品が目についたから、FM放送がいまいちなVR-500用にFM受信用アンテナを作ってみた。

屋内用TV受信アンテナから取り外したロッドアンテナ二本、整合器、ビニルコード、割り箸三本、粘着テープ、Fケーブル。はんだ付け不要。粘着テープは意味なく高価なポリイミドテープ

超だっさい。マジ小学生レベル工作。

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シャッキーン。1/2λ折り返しダイポール!!

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FM補完放送もバッチリ!!

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まじめな話、半波長ダイポールアンテナはエレメントの角度を180度で作るとインピーダンスが約75オームなので整合器は不要で75Ωの同軸ケーブルに直結できる。手元にあった整合器は平衡300Ω-不平衡75Ωのフィーダー-同軸変換なのでそれだと不整合。内部を組み替えて平衡75Ω-不平衡75Ωにするか、同軸直結にすると良いのだけど、せっかくの部品を生かしたいので、エレメントの両端をつないで折り返しダイポール(フォールデッドダイポール)にした。

折り返しダイポールはインピーダンスが約300Ωなのでこの整合器できちんと整合できる。普通のダイポールと比較すると利得は同じだが、周波数特性が広くて、ノイズも少ないし、安定して動作する。詳しくは第一級陸上無線技術士の参考書とかに載ってるのでそれ参照で。(一陸技なんてしょせんこの程度だ。)

IC-R3の付属ロッドアンテナだとノイズ交じりだったFM局も安定して受信できるようになった。

 

マルチバンドGPアンテナを分解してみた

もう何年も使っていなかったコメット GP-93 を捨てるので分解。

144/430/1200MHzトライバンドのGPアンテナでN接栓。1.8mくらいで継ぎ手が無くて、ラジアルも短いくて、取り回しが良い。根元のコネクタ付近にあるイモネジ1本を外すとスポッと抜けた。破壊するしかなかったHA-750Bとは大違い。

▼全体像。フェーズシフタがたくさんある。頂部の2割くらいは何も入らない。
GP93 (1)

▼ベースロード部分。3バンドの構成になっていることがなんとなく分かる。L字型のヒゲが出てて、これは1200MHzのコイルかな。
GP93 (2)

▼一番下の位相器。1200MHz用と430MHz用だと大きさでだいたい分かる。
GP93 (3)

▼中央付近の位相器。144MHzのための「Cフェーズ(取説の表記)」がある。位相器と違って2段にはならないから、動作としては試験にも出る短縮コンデンサと思われる。
GP93 (4)

▼ラジアル。17cm弱と短い。ちょうど430MHzの1/4λなので144MHzでは動作してないことになる。取り付けるマストに細かい指定は無いから、144MHzはノンラジアル動作。
GP93 (5)

1本もので継ぎ手が無いからそもそも分解する必要も無くて中を見たのは今回が初めて。だいたい予想できる構造で手堅くできてる。ただしエレメント全体がほとんどフェーズシフタでできてるようなもので、対象バンド以外は他バンドの折り返しで攪乱されるだろう。1200MHzは同軸ケーブルで作ったコーリニアのが高性能かも。144MHzはラジアル無し、延長型で実効長が長いとはいえ一段動作なので多段GPよりも水平面の利得はそれほど良くもないはず。

シングルやデュアルバンドのGPより性能がいまひとつな気がするのはこの構造のせいだろうなっていうのが見てよく分かった。やっぱりマルチバンドアンテナはお手軽だけど複雑だしシングルバンドに比べて性能はそれなりだってわかった。

 

中国国際放送と菊次郎の夏

最近夜によく入感する中国国際放送の英語放送5955kHzを聴いていたら久石譲の「菊次郎の夏」が流れてきた。

よく聞いてなかったが定時前後だったのでクレジットのBGMかなんかだと思うけど、英語放送だから日本向けでは無いと思うし、わかってて使ってるのかな。少し不思議な気がした。

さよならゲルマラジオ

断捨離メモ。いわゆるチラ裏。

ちゃんと作った初めてのラジオは捨てた。中学生のころかな、25年くらい前の作品だと思う。

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最初はごく普通のゲルマラジオ、次は倍電圧整流式、次はプラグインコイル式で短波も、場合によってはスロープ検波でFMも聞けた。最終的にホーマー1TRのデッドコピーで1石トラ検に落ち着いた。今は無いマンガン単五で軽く1年以上鳴り続けた。

最初のゲルマラジオをきちんと鳴らすのにも結構時間がかかった。クリスタルイヤホンが入手できなかったのと、当初はホーマーの2石ラジオから取り出したアンテナコイルが原因だったと思う。キット品ならともかく、集めた部品で組んだゲルマラジオが一発で鳴らなかった経験のある人もそれぞれ大したことない原因だと思うが、やってるときはそういう試行も面白かったりする。

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内部はレイアウトは考慮の余地ありで配線も1色だが込み入ってて自分ながらよく組んであると思う。十分役に立ったし、ずっと使ってないし、誰かに自慢する必要も無いので捨てることにした。

ホーマー1TRはオークションで恐縮するくらいの高値で売れたが、回路的に同一で義理の兄弟みたいなこの一点モノのラジオは誰も買ってはくれないだろうな。(現時点の出品、1TRの空箱だけでも値が付くという意味不明な状態。コレクターにならずに断捨離できてよかったわー。)

ゲルマラジオ実験メモ

ゲルマラジオで普通のマグネチックイヤホンやヘッドホンやスピーカーが鳴るか試した。

ST-12 (100kΩ:1kΩ) と ST-32 (1.2kΩ:8Ω) をつないで 100kΩ:8Ωの変換を普通のゲルマラジオ(PA-63R、単連ポリバリコン、1N60片側検波、抵抗負荷470kΩなもの)に接続して動作を確認。

中~弱電界地域で、インピーダンス変換無しの通常構成でセラミックイヤホンだと3mのワイヤーアンテナだけで4局入る。NHK第一729kHz、NHK第二909kHz、CBC1053kHz、東海1332kHz。音量は大きくは無いが十分。本物のロッシェル塩クリスタルイヤホンだとかなり小さい。

ゼンハイザーのオープンエアヘッドホン(PX95、32Ω、音圧感度114dB)はワイヤーアンテナだけで聞こえない。電灯線アンテナをつないでようやく聞こえる。ただし東海、NHK第二は小さくて聞こえにくい。音質はかなり良い。

LGスマホについていたイヤホンマイクは電灯線アンテナで4局とも十分な音量で聞こえる。なぜか両耳から聞こえる。3mワイヤーアンテナだけではかなり小さくなる。

ACEラジオキットに付いていた片耳マグネチックイヤホンも電灯線アンテナでLGイヤホンには及ばないがそれなりに聞こえる。

8Ω0.25Wの紙コーンのスピーカは電灯線アンテナでも蚊の鳴くような声しか出ない。電話の受話器のようにしてようやく聞こえる。でも確かにスピーカが鳴ったという感動はある。

いろいろ試したが、スピーカでなければ電灯線アンテナだと実用的な音量が見込める。ものによってはワイヤーアンテナだけでも入るがいずれもインピーダンス変換無しのクリスタルイヤホンより小さくなる。

2SA12で1石レフレックスラジオ

ゲルマニウムトランジスタ2SA12で一石レフレックスラジオを組んでみた。EIAJ登録では2SA12が高周波用PNP型トランジスタの先頭。88年度版のトランジスタ規格表はここから始まる。

2sa12

近所の部品屋で売れ残りを1個だけ買ったもの。現在でも流通在庫が数百円程度で買えるので特に骨董的価値もないものの、いつの日かスパイダートラ検ラジオに使うつもりだったが、もったいなくて使わずじまい。そして25年の歳月を経た今、使うことに。トラ検ではつまらないのでレフレックスにした。イメージとしてはザ・昭和の模型ラジオ。

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2SA12のほかに、古いバーアンテナPA-63R、中国製で割と新しい単連バリコン、黒帯2本の1N60とおぼしきゲルマダイオードが今回のキーパーツ。構成は1石レフレックスラジオで倍電圧検波、出力にST-30を用いて昇圧。回路はこちらのサイト掲載の子供の科学1975年5月号の回路を参考に定数や配置を手持ち部品に合うよう変更。もとは2SA103の回路、リンク先では2SA100を使ったと記されている。hfeが2SA100は80以上、2SA103は50、2SA12は60となっているが、Trのhfeなどいいかげんでアテにならない定格なのでバイアス抵抗の調整でなんとかなるだろう。一石レフレックスとしては標準的な回路だが、ひと工夫あって巻き線が1本のPA-63Rを使いつつ、AFを混合してレフレックス増幅するためにコンデンサでPA-63Rのアース側を直流的に分離しているところがポイント。しかもこのコンデンサは検波の包絡線検出のコンデンサと発振防止のデカップリングも兼ねているようだ。ただし分離や感度など性能の点では単巻きコイルではなく、二次巻線のあるものを使ったほうが良いかも。

一発では鳴らなかったが配線修正で動作。PNPでラジオを組んだのは初めてで負電源はこんがらがった。ベースにバイアス電圧をかけている抵抗を小さくするとIbが増えるのでゲインが上がり、Icも大きくなって消費電流も増える。まともに調整できるのはこの箇所くらい。元の定数は50kΩで手元になかったので、47kΩとしたがこれだとトラ検より少し良いくらい、1kΩにすると発振しそうになる。補助アンテナをつけても発振しない程度に10kΩとした。消費電流は2mA。アンマッチだが現代のダイナミックヘッドホンもそれなりに鳴らせる。バーアンテナのみでも受信できるし、0.5メートルのアンテナを付けるとうるさいくらい鳴る。感度はHOMERの1TRみたいな一石トラ検とはやはり雲泥の差で、006Pの9Vで動くACEやCHERRYのシリコン1石レフレックスと比べてもそん色ない。これで長年保留にした課題が解決した。

近所の部品屋を覗いてみたらピッカピカの2SA12がたくさん売れ残ってました。。

まじめにラジオを作ってみた

ちょっと不格好だけど回路設計から起こしたフルスクラッチの2石レフレックスラジオの本体が完成した。

reflexradio

キット、雑誌の製作記事、スクラッチ含めてストレートラジオはゲルマ、倍電圧ゲルマ、1石トラ検、1石、2石、4石レフレックス、3端子ICといろいろムダなほど組んだが、やっぱり2石でスピーカーが鳴るレフレックスはミニマルと実用性を兼ね備えた優れた構成だと思う。回路的にも学ぶところは多い。ホーマー2SP211の2石レフレックスはすばらしいけど、回路的にはだいぶ合理化されているのか理解しがたい部分も見受けられるので、今回は自分で納得するまで回路設計と定数の調整まで行った。

レフレックスラジオの回路中学生のときには原理以上のことは理解できておらずキット以外の自作は結局ゲルマラジオ、トラ検ラジオどまりで発展がなかったし、その後の大学の講義でも習わなかったけど、実際の回路もそこで習った増幅回路で構成されていることが各部位ごと詳細に確認してようやく理解できた。遅すぎ。

こだわりポイントとしてはトランジスタは2SC945を一段目、二段目ともに使用。再生無し、倍電圧検波。ボリュームは前段でAFレベル調整。AF段は容量結合とした。ホーマー2SP211より少しAFゲインが少ない気もするが、あっちはAF増幅段の入力側がトランス負荷になってるゲルマニウムトランジスタかと思う時代錯誤な回路なので、こっちは合理性と再現性を追求することにする。またST-12買ってこよう。。消費電流が15mAとちょっと多めだが(予想では10~12mA)、そこそこのゲインと選択度で、分離はホーマー以上だと思う。同じコイルとバリコンでゲルマラジオを組んだ時はここまで分離が良くなかったのでトランジスタのRF増幅段が良く効いている。再生も試したがすぐ発振するので無くてもいいかな。回路図は気が向いたら掲載。→トランス以外完全にバラして組みなおした。

30年前の小学生ならマイラジオを持つ喜びもあっただろう。でも野球中継はつまらないぞ。