数年前は音響カプラ(テレホンカプラ)が市販されていたはずだけど、今は途上国でもGSMや3G網(携帯電話)が整備されつつあるせいかもう売られていない。

で、音響カプラってどんな仕組みなんだろうと思案していたら、工事担任者で勉強したハイブリッド回路だとか、電気通信主任技術者で勉強した変調方式がとか、いろいろ考えていたらわからなくなってきた。よく考えたら変調そのものはアナログ回線用のモデムができるわけで、単純にモデムの出力部をハイブリッド回路に通せばいいじゃんってなって、ハイブリッド回路なんて要するに電話機そのものだわってなって、電話機を対向させれば音響カプラになるのでわ? と思って実験してみた。

音響カプラ - 電話機 音響カプラ - 直流回路

緑の601-P型が電話回線(プライマリIP電話)に接続されている。黒い600-A2型電話機がモデムにつながっており、黒電話とモデムの中間で乾電池4本(6V)に160Ωの抵抗を入れたもので直流電圧を重畳している。(直流回路の構成と電話機のマイクの電源となる。) 緑のプッシュホンは送受話器の中からスピーカとマイクを外して黒電話のハンドセットの上に置く。これで回線が音響的に接続されたはずだ。

自作音響カプラ概念図
▲ペイントで書いた概念図

モデムはオムロンのME5614D2をIOデータのUSB-シリアル変換USBRSAQ5でWindows7 64bitのパソコンに接続。モデムinfファイルが無いのでインボックスドライバの中から、オムロンの似た型番のものを入れた。とりあえずputtyを起動し、COM7で見えているモデムに初期化コマンドを送信。

ATS=0
AT+MS=V22B,0,300,2400

その後、緑の電話機をオフフックしてプロバイダの電話番号にかけて接続。同時にモデムにATDコマンドを送信。

+MCR: V22B
+MRR: 1200,1200
+ER: NONE
CONNECT 1200

Login:

つながった!!

今日のところはログインは成功しなかったけど、ネゴシエーションとデータ受信は成功しているわけで、直流回路の電圧と抵抗やレベル調整しだいで安定接続も可能な気がする。※本当は黒電話なんかでごまかさずに、OPアンプで2-4ハイブリッド回路と適当なAFアンプを組んでゲインを可変にしたほうが確実だと思う。

たまに検索されるキーワードから察するに、スマホで音響カプラを使ってドヤるにはどうしたらいいですかみたいなのを見かけるけれど、以前のPDCはともかく今の3G、LTE携帯では「音声のみ」に特化した高度な不可逆圧縮できれいな通話品質を実現しているので、セミやスズムシの音が携帯では聞こえないように、機械音のモデムの音が全く通らないか、使えても口でしゃべる程度の低速なボーレートでしか使えないと思います。そもそも携帯のレートは8kbpsとか12kbpsだから情報理論的には独自の変調方式でがんばったところでそれ止まりなわけで。sshでw3mすらきびしいかと。まあ、最新のアイフォーンに接続した音響カプラでピーガーシャーと騒音まき散らしながらスタバで目立ちたいというのは、技術小僧魂的には分からなくもないですよ。

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